川越いも さつまいもの武直園

川越のさつまいもづくりは、寛永4年(1751年)に川越藩領だった所沢市南永井の名主・吉田弥右衛門が上総国志井津村(現千葉県市原市)から200個の種芋を取り寄せたのが始まりだと伝えられています。関東ローム層の厚い川越地区は土地がやせ、水が少ないことから春は麦とお茶、秋はさつまいもというのが昔からの基幹作物だった、といわれています。

 

川越いも さつまいもの武直園

 

 

落ち葉堆肥

三芳町上富にある「武直園」周辺の雑木林はさつまいもづくりには大切なもので、落ち葉を発酵させて堆肥にしているのだそうです。この三富(上富、中富、下富地域の総称)の自然までもが「さつまいも」に役立っているわけです。ですから、武直園で使っている肥料は、とっても環境に優しいのです。さつまいもづくりは、正月明けの枯れ草刈りと落ち葉かきから始まります。集めた草と落ち葉で堆肥を作るのですが、表面と中心部が乾いて腐りにくくなるので、全体を均等に腐らせるために、2月に堆肥の切り返しをいたします。これを4月に畑を掘り起こすときに土にすき込み、化学肥料は使いません。さつまいもは肥料が多いと収量は上がるが味は落ちるそうで、余分な肥料を与えないそうです。ちなみに、江戸時代は雑木林の落ち葉で堆肥を作り、木を伐採して燃料にして、余ったものを江戸に運んで売って収入源にしていました。そして江戸で燃やして残った灰と人糞を一緒に引き取り、それを畑にまいて肥料にするという循環型農業だったそうです。

 

川越いも さつまいもの武直園川越いも さつまいも武直園の経営者の方

 

 

伝統品種「紅あか」を特産品として継承

伝統種を守り、特産品にしようと武田さんを含めて31名が「三芳町川越いも振興会」を設立し、地元の産業祭やJAのイベントに参加するなど、PRに努めています。 5月下旬に植え付けを始め、夏場は除草、つる返し、つる引き立てなどに忙しい。繁茂したつるに陽が良く当たるようにする「つる返し」によって地温が上がり、肥料の吸収も良くなります。7月半ば過ぎには、元株に大きい芋ができるよう、節々に小さな芋ができたつるを引っ張って土からはがす「つる引き立て」を行います。収穫は植え付けから120日目、鮮やかな紅色で、やや繊維質だが黄金色でホクホクとした甘さが紅あかの魅力です。

 

川越いも さつまいも

 

 

■取材協力 - 武直園
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石澤直也のくぬぎの森環境塾自然詩
まんが日本昔話の原作者